皆さんはデイジーの花をご存じですか?

名前は知らなくても、春先の公園や学校の花壇などに、色とりどりの小さな菊のような姿の花が咲いているのを見た覚えがある方は多いのではないでしょうか。

デイジーはガーデニングでは王道ともいえる花のひとつ。可憐で愛らしい姿や栽培しやすいことなどから、とても人気のある観葉植物です。

そんなデイジーの育て方や花言葉などを詳しく説明していきます。

 

デイジーってどんなお花?

 

デイジーにはさまざまな種類がありますが、一般的にデイジー(Bellis perennis)と言われる種はヨーロッパ原産のキク科ヒナギク属の植物。和名は「雛菊(ひなぎく)」といいます。

以前は一重咲きの白い花でしたが、様々な品種改良を重ねた今では八重咲きのデイジーなども流通するようになっています。

本来、デイジーは多年草なのですが、日本の夏の気候に耐えられずに枯れてしまうため一年草として扱われており、夏越しさせることは難しい観葉植物です。

デイジーは早春の花ですが、開花時期は2月〜5月にかけてと長く楽しむことができ、花径は2cmくらいの小輪多化性種から、10cm近い大輪種までと、さまざまな大きさや色があります。

 

デイジーの花言葉にはどんな意味がある?

 

デイジーの学名のBellis(ベリス)はラテン語の「美しい(Bellus)」が由来で、このことから「美」や「美人」という花言葉があるほか、「希望」「純血」「平和」という花言葉もあります。

また、白いデイジーには「無邪気」。赤いデイジーには「無意識」。黄色いデイジーには「ありのまま」。ブルーデイジー(キク科フェリキア属、学名:Felicia amelloides)には「幸福」「恵まれている」。など、花の色によって異なる花言葉もあります。

デイジーの語源は「太陽の目(day’s eye)」というだけあって、ポジティブな花言葉を多くもつ花ですね。

 

デイジーを元気に育てるポイント

デイジーの種は発芽率が高く、初心者でも簡単に栽培できますが、種から育てる場合は開花時期が少し遅くなります。

デイジーは日当たりのよい場所で栽培すると元気に育ちます。

また、水切れは枯れる原因になるため、水はけがよく保水力のある土を使うと良いでしょう。

日当たりの良い場所で育てよう

 

デイジーを日当たりが悪い場所で育てると、徒長してしまったり花つきが悪くなったりしてしまいます。日当たりの良い場所で栽培するようにしましょう。

日差しをたっぷりと浴びたデイジーは丈夫な株に育ちますよ。

また、デイジーは耐寒性がありますが霜には弱いので、霜が降りる期間の置き場所や植え付けには注意が必要です。場合によっては、霜よけなどの対策をしてあげましょう。

 

水やりはたっぷりと

 

デイジーは水切れを起こしやすいので、土が乾いていたらたっぷりと水やりをしてあげます。

ただし、開花するまでの時期は寒くなる期間なので、水やりは午前中の日が当たる暖かい時間帯に行うようにしてください。

夕方に水やりをすると、霜が降りる季節はデイジーの根が凍ってしまい、枯れてしまう危険

性があるため避けてください。

 

害虫に気をつけよう

 

デイジーにつく害虫は「アブラムシ」が挙げられます。

アブラムシは春から秋に発生しますが、特に3〜5月に多く発生します。

新芽や若い葉の裏などにくっついて、吸汁して株を弱らせてしまうので見つけ次第、駆除するようにしましょう。

霧吹きで水を吹きかける「葉水」をすると、アブラムシがつく予防にもなるのでおすすめです。

 

デイジーを育てる際のよくある質問

 

発芽率が高いので種から簡単に増やすことができ、次々と可憐な花を咲かせてくれるデイジー。

栽培に興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、実際にデイジーを栽培してみようかなと考えている方に向けて、よくある質問と回答を併せて書いていきます。

 

デイジーの花が枯れてしまったら?

 

デイジーが萎れてきている場合は水切れを起こしている可能性があり、そこからの復活は難しくなります。

デイジーは水切れを起こしやすい植物で、開花時期は生育が著しいために特に注意が必要です。

また、日本の暑さには耐えられませんので、デイジーは6月辺りから徐々に枯れていってしまいます。株にまだ元気があるのならば、涼しい室内に移動させることで夏越しさせられる場合があります。

 

デイジーを植え替えするタイミングは?

 

本来は多年草のデイジーですが、高温多湿になる日本の夏には枯れてしまうため一年草扱いになっています。

もしも夏越しさせたい場合は、鉢植えに植え替えをして屋内の涼しい場所で育てるようにしてください。

春のうちに咲いた花がらはこまめに摘み取って、株に体力を残しておくようにします。

鉢植えに植え替える際には茎の根元から切り取って植え替えをしましょう。

梅雨前くらいから涼しい室内で育てて夏越しさせ、12月頃に移植して咲かせることができます。

夏越しさせるのが難しい場合は、種をとっておくことで来年もデイジーを楽しめます。

種まきは8月下旬から9月にかけておこないます。暑い時期は徒長しやすいため、発芽したら風通しの良い場所でしっかり日光に当ててあげます。

ポット苗は晩秋から早春にかけて流通していますので、根がよく張っていてがっしりした苗を選ぶようにしましょう。

 

デイジーの増やし方とは

日本でのデイジーは一年草なので、基本的に種から増やすしかありません。

こぼれた種から自然に増えることはありませんが、種を収穫しておいて秋に種まきをすると、新しく育てていくことができます。

茎が数本あるポット苗の場合は、根鉢を崩して分けて植えることもできますが、根が傷んでしまう方法なのでおすすめの増やし方ではありません。

 

デイジーをプレゼントするのにおすすめな方法

「美人」「希望」といったポジティブな花言葉をもつデイジー。日本では長い期間楽しめる花であることから「延命菊」「長寿菊」といったご利益がありそうな別名もあり、贈り物としても人気があります。

そこで、デイジーをプレゼントするのにおすすめな方法を解説していきます。

花言葉を添えてデイジーをプレゼントするのも素敵ですね。

 

花束

 

切り花を束ねたポピュラーなギフトである花束は、ゴージャスに見えることがメリットです。

また、花束に使う資材は紙やリボンなど安価なものが多いため、同価格のアレンジメントよりもたくさんの花が入れられる場合があります。

大切な記念日など、ここぞという場面では花束でインパクトを出してみると良いかもしれませんね。

 

アレンジメントフラワー

 

アレンジメントフラワーは、バスケットやボックス内の吸水スポンジに花を挿したもので、容器の種類などで雰囲気が変わるため、バリエーションが豊富にあります。

そのまま飾って楽しむことができ、手入れも吸水スポンジにゆっくり水を注ぐだけ。と手軽なことも喜ばれる理由の1つです。

花瓶に移し替えたり、水換えや枝切りなども不要なので、忙しい方への贈り物としても最適です。

 

鉢植え

 

鉢植えの花は、育てる楽しみがあり、長く楽しむことができるのがメリットです。

小さな鉢をいくつかバスケットに入れた「寄せ鉢」や、1つの鉢に複数の種類の花を植えた「寄せ植え」などでアレンジもでき、鉢植えの中でも人気があります。

ガーデニングが好きな方への贈り物としては一番のおすすめですが、根のあるものは「根付く」=「寝付く」を連想させるためにお見舞いで贈るのはタブーとされているので注意しましょう。

 

まとめ

 

可憐で可愛らしいデイジーはチューリップと並ぶ定番の春を彩る花です。

長いあいだ楽しむことができ、種類も豊富でとても人気がある観葉植物。ポジティブな花言葉や縁起が良さそうな別名もあり、贈り物としても最適な花でもあります。

鉢植えでも路地栽培でも栽培が簡単ですので、皆さんもデイジーを育ててみてはいかがでしょうか。