日本では比較的ポピュラーで、ガーデニングで育てる人や花束にして贈られることもあるアジサイですが、アジサイにもいろいろな種類があります。
大きなくくりではアジサイに分類されるとしても、花の形や色などにそれぞれ大きな違いがあるので、アジサイを育てたい、アジサイを贈る際にはどれを贈ればいいか知りたいなら、種類などを覚えておくべきです。
アジサイってどんなお花?
英名 | Hydrangea |
原産地 | 日本 |
花の色 | 青・ピンク・紫など |
開花時期 | 5月〜7月 |
耐寒性・耐暑性 | 強い・強い |
アジサイは日本産で、梅雨の時期に花の咲く落葉低木です。
種類によって額咲き、手まり咲きと呼ばれる違い咲き方をしますが、どちらも小さい花が密集する形で花を咲かせます。
日本では七変化という別名で呼ばれることもあり、その別名通り時期や土壌によって、花の色が変わると言うのが特徴的です。
花の形や色の移り変わりなどが特徴的で、世界中で人気のある花ではありますが、葉には毒があるので注意しましょう。
アジサイの名前の由来って?
アジサイの名前の由来は諸説あり、ハッキリとはしていません。
現在特に有力な説は、集まっていることを意味するあづ(集)と、小さい青い花を意味するさあい(真藍)が合わさった「あづさい」がなまったものというものです。
他にも味のある狭藍の色の花だからという評価から味狭藍という説や、厚咲きが転じてアジサイになったなどの説もあります。
どの由来であるにしろ、青い小さな花が集まって咲いている所から名前がつけられたということに違いはないでしょう。
アジサイの花言葉にはどんな意味がある?
花にはそれぞれ花言葉があり、当然アジサイにも花言葉はあります。
しかしアジサイは日本だけでなく世界的に人気で品種改良も行われている花だけに種類も多く、アジサイ全体の花言葉や色ごとの花言葉がそれぞれあります。
詳しく花言葉を見ていきましょう。
アジサイ全体の花言葉は?
アジサイの花言葉は以下の通りです。
- 移り気
- 浮気
- 無常
- 団らん
- 家族
いい意味ではない花言葉を持つ花は少なからずありますが、アジサイもその一つです。
移り気や浮気と言った花言葉は、同じ株でもさまざまな要因で色が変わることから来ている、アジサイらしい花言葉です。
ただしネガティブな花言葉だけというわけでもなく、多くの花が密集して咲く所から、家族仲のいい花としても扱われ、それに見合った花言葉もついています。
アジサイには色別にも花言葉が!
アジサイが持つ色別の花言葉は以下の通りです。
- 青:冷淡・無情・辛抱強い愛情
- 紫:謙虚・高慢
- ピンク:元気な女性・強い愛情
- 白:寛容・ひたむきな愛情
青や紫のアジサイは日本に昔からある種類のアジサイで、色合いと梅雨に花をつけることから、冷たさを表現する花言葉がついています。
ピンクや白のアジサイは主にヨーロッパなどで品種改良されたもので、色合いと花を咲かせる時期に雨が少ないことから、前向きな花言葉が付いています。
アジサイのお花はにはどんな品種・種類がある?
アジサイは日本に昔からあった品種だけでなく、日本で品種改良されたもの、ヨーロッパを中心に品種改良されたものなど、かなり多くの品種があります。
大分しても多い種類がありますが、日本で人気のアジサイは以下の3種のどれかに分類されます。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
ガクアジサイ
無数の小さな両性花と、それの周囲を取り囲むように大きめの装飾花が咲くアジサイです。
装飾花が額縁のように両性花を囲んでいることからガクアジサイという名前で呼ばれるようになりました。
ただしカシワバアジサイのように、全体的に両性花を覆うように装飾花が咲き、装飾花が額のように見えないような品種もあります。
ホンアジサイ
小ぶりな装飾花が、手毬咲きになって咲く種類のアジサイです。
ガクアジサイが品種改良されて生まれたものですが、単純にアジサイと呼ばれる場合は主にこのホンアジサイを指すことが多いです。
咲くのが雄しべや雌しべの退化した装飾花ばかりなので種子がめったにできず、挿し木や株分けで増やします。
セイヨウアジサイ
ホンアジサイが海外へと持ち運ばれ、現地で品種改良がされたアジサイがセイヨウアジサイです。
現在日本に輸入されているセイヨウアジサイには、アジアで品種改良されたものなどもあるので、西洋で品種改良されたものとは限りません。
日本でもセイヨウアジサイの品種改良は行われていますが、それらもセイヨウアジサイとして日本固有の品種とは区別されます。
アジサイを元気に育てるためのコツ
昔はネガティブに見られていたアジサイですが、今となっては古くから日本で愛される花の一つであり、庭の彩りに育てる方も多いです。
アジサイは初心者にも育てやすいとは言われますが、どういった育て方が適しているかは覚えておきましょう。
元気に育てるための環境づくり
アジサイは耐陰性があり、日陰でも育つ花ではありますが、日当たりの良い場所に置いたほうが育ちがよく、花つきも良くなります。
日中常に日なたになる場所を選ぶ必要はありませんが、ある程度日の当たる時間の長い場所で育てるべきです。
暑さにも寒さにも強いですが、水切れには弱いので、空気の乾燥する時期には風の当たらない場所に置いたほうがいいでしょう。
水やり
アジサイは水を好む植物なので、土が湿潤な状態を維持することが好ましいです。
鉢植えの場合は表面の土が乾いたら水をやるといいでしょう。
水切れや乾燥には弱いので、夏場は1日に朝夕の2回必要になることが多いです。
鉢植えではなく地植えの場合は基本水やりは不要ですが、夏場は地面が乾燥していたら水やりをしましょう。
肥料
アジサイへの肥料は、花が終わった後に「化成肥料」をあげましょう。
鉢植えの場合は休眠期である冬の間に緩効性肥料を与えておくと、花を十分に咲かせやすくなります。
またアジサイは土壌の酸性度によって色が変わるので、好みの色を咲かせたいのなら花を咲かせる前や後に、土の酸性度を変える肥料を与えるのも効果的です。
植え替え
鉢植えのアジサイは、長くとも2~3年に1度、花が散った7月の後や、休眠期にあたる11月から2・3月までの間に植え替えをしましょう。
鉢から鉢への植え替えの場合は、以前の鉢より一回り大きい鉢の中に鉢底石を敷き、赤玉土7:腐葉土3を目安によく混ぜ合わせた用土を入れ、根鉢ごと新しい鉢へ植えます。
最後に隙間がないようにしっかりと土を入れ、水を与えれば植え替え終了です。
アジサイの花は花束などの贈り物にもおすすめ!
現代日本でのアジサイは、贈り物としてもよく贈られる花です。
ただしアジサイ全体の花言葉や、日本に昔からある品種の花言葉にはネガティブな物が多いので、他人ではなく父や母など家族へのフラワーギフトとして贈る花と考えたほうがいいでしょう。
実際父の日や母の日に、黄色いバラやカーネーションの代わりにアジサイを贈る方も増えています。
花言葉を重視して贈りたい場合は、ピンクや白など前向きな花言葉があるアジサイがおすすめです。
アジサイは園芸初心者にもおすすめ
暑さや寒さ日陰にも強いアジサイは、今まで観葉植物や花を育てたことがないという方にも育てやすい、おすすめの花です。
白いアジサイは色が変わりませんが、そうでないアジサイは土壌に手を加えることで花の色を変えることができるので、同じアジサイで毎年違う色を咲かせるように工夫して育ててみるのも面白いでしょう。
まとめ
アジサイは育てるのも楽しいですし、プレゼントに贈るのにも最適なお花です。
マイナスなイメージを持つ人も多い傾向にありますが、花言葉の捉え方によってはとってもプラスな意味を持つお花になります。
大切な人への贈り物にぜひアジサイを検討してみてくださいね。