記念日やお祝いなどで頂くことも多い切り花や花束。

どうせならば幸せな気持ちと共に、少しでも長く美しい状態を保ち飾っておきたいものです。

 

しかし、ただ花瓶に挿しておくだけでは花の美しさはアッという間に失われてしまいます。

ここでは切り花を日持ちさせる基本的なテクニックやコツ、また日持ちしやすい花の種類を紹介していきます。

 

切り花・花束はどれくらい日持ちする?

花

一般的な切り花・花束の日持ち期間は、1週間というのが大まかな目安になります。

しかし1週間というのはあくまでも目安であり、実際は季節や環境、手入れ次第で大きく前後すると考えてください。

 

春や秋の穏やかな気候ならば1週間前後、日本の夏気候では3日前後、冬の気候では2週間といったところでしょう。

 

また切り花や花束は乾燥した環境が苦手なので冬であっても暖房の効いた部屋の中では寿命が短くなってしまいます。

ここから先は花の日持ちに焦点を当てて、おすすめの種類やお手入れ方法を紹介します。

 

おすすめの日持ちする花の種類

カラー

カラーは南アフリカが原産の球根植物です。色のバリエーションも多く切り花・花束には定番の花と言えます。しかし実は細かい品種があり、季節によっては手に入れづらい色があることに注意が必要です。

 

ラッパ状の大きな花弁に見える部分は実は仏炎苞と呼ばれる部位であり、花はその包の中心にある棒状の部分です。

 

こまめな水の交換や切り戻しによって2週間以上美しい状態を保つことが出来るため、切り花・花束を贈る際におすすめの花です。

 

胡蝶蘭

エレガントな見た目からお祝いの贈り物として人気のある花が胡蝶蘭です。

胡蝶蘭を選ぶ際は花弁や葉が肉厚なもの、そして花の輪数が多く大きさと向きが揃っているものが良いでしょう。

 

鉢植えの姿が一般的な胡蝶蘭ですが、お手入れ次第で切り花の状態でも長く楽しむことが出来ます。冬場なら2週間以上、夏場でも1週間くらいはきれいな状態で日持ちさせることが可能です。

 

胡蝶蘭を日持ちさせるためには切り戻しなどの手入れはもちろん、切り花延命剤や切り花鮮度保持剤の使用をおすすめします。

 

カーネーション

母の日に贈る花として有名なカーネーションも切り花や花束として日持ちが良い花の一つです。母の日以外でも豊富な色のバリエーションと優美な花弁から花束には欠かせない存在となっています。

 

水の吸い上げも良く、古くなっても見た目に大きな変化が表れないため多少の悪条件でも2週間以上は楽しめる切り花と言えます。

 

ただし母の日用に花屋さんに並んでいる大量生産のカーネーションは、開花から時間が経過しているものもあるので注意が必要です。また茎の節の部分に残る葉をキレイに落とし水をこまめに交換することで、さらに美しく日持ちさせることが出来るでしょう。

 

バラやひまわりも長持ち!切り花をよく日持ちさせる方法

バラ

毎日水を変える

切り花を長持ちさせるために基本となる手入れが水の交換です。

花瓶の中の水には細菌が繁殖しやすく、その繁殖した細菌を花が吸い上げてしまうことで花の劣化が早まってしまいます。

 

水を変える際にはスポンジなどを使用して花瓶をしっかりと洗うことをおすすめします。

茎の水に使っている部分も水換えの度に洗い流すことでより効果は高まるでしょう。

 

特にひまわりは水が傷みやすくヌメリも発生しやすい花なのでこまめな水交換が重要です。

また花瓶に注ぐ水は茎の切り口が空気に触れない程度の深さで十分です。

水深を深くしてしまうと茎が多く水に浸かってしまい、花が傷みやすくなってしまいます。

 

茎が茶色くなったら切り戻す

切り花や花束が劣化する原因のほとんどが水を失うことに起因します。

そこで切り花の水の吸収、いわゆる「水揚げ」を良くするために行うのが状態が悪くなってしまった茎の切り口を整える切り戻しと呼ばれる手入れです。

 

切り戻しを行う際には植物が水を吸い上げる導管に、空気が詰まらないように水中で作業する必要があります。また導管が潰れてしまわないように切れ味の鋭いハサミや刃物を使い、さらに斜めに切ることでより水揚げを良くすることが出来るでしょう。

 

エアコンの効いた部屋に飾らない

切り花や花束は乾燥にとても弱いためエアコンが効いた環境では寿命が著しく短くなってしまいます。

 

また直射日光も切り花を劣化させてしまう大きな原因の一つです。

切り花を飾る際には玄関などエアコンの風が届かず、直射日光も避けられるような場所が最適といえます。

 

ただし寒さに弱いバラなどの切り花を飾る際には、玄関の温度が15度を下回らないよう注意が必要です。それでもリビングなどのエアコンが設置してある部屋に切り花を飾りたい場合には、エアコンの風が直接当たらず窓からも遠い場所を選ぶと良いでしょう。

 

切り花延命剤を活用する

切り花や花束を日持ちさせるお手入れを十分に行った上で、さらに長い間キレイな花を楽しみたいという場合には切り花延命剤がおすすめです。水に雑菌が繁殖するのを抑えるだけなら、漂白剤や10円硬貨を水に入れるテクニックも存在します。

 

しかし花屋さんやホームセンターなどで手に入る切り花延命剤には、水に雑菌が繁殖するのを抑制する、花の色を鮮やかに保つためのph調整、花の養分補給という効果が期待できます。

 

贈り物の大事な切り花を少しでも日持ちさせたいと考えるならば、切り花延命剤に頼るのも悪くないでしょう。

 

まとめ

切り花や花束を日持ちさせる方法や、日持ちする花の種類について紹介しました。

想いのこもった美しい花は少しでも長い間、キレイな状態を保ちたいものです。

ここで紹介した方法を活用して、ぜひ美しい花に彩られた豊かな生活を送ってください。