カラーは、お花の中でも特徴的な形をしているお花で、切り花として多く出回っています。
しかし、自分で栽培することもできるので、園芸に興味がある人におすすめです。カラーを上手に育てるには、基本情報や特徴を知っておくことが必要ですよね。この記事では、カラーの育て方や基本情報について解説をします。
カラーとは?特徴と基本情報をご紹介
植物名 | カラー |
学名 | Zantedeschia |
和名 | 和蘭海芋(オランダカイウ) |
科名 | サトイモ科 |
所属 | オランダカイウ属 |
原産地 | 南アフリカ |
カラーの特徴
カラーは、南アフリカ原産の多年草です。草丈が30cm〜100cmと非常に大きくなるサトイモ科の植物で、白・黄色・ピンクなどさまざまな花色があります。切り花として多く出回るカラーですが、庭や植木鉢を使用して育てるのも、さほど難しくありません。むしろ、育て方や注意点を覚えておけば、比較的簡単に育てることができるでしょう。
カラーは湿地性 畑地性の2種類がある
からーには湿地性と畑地性の2種類があります。一見まったく同じ品種に見えますが、この2種類には以下の特徴があります。
- 湿地性・・・花が大きく、水辺を好む性質がある
- 畑地性・・・小ぶりな花が多く、カラフルな傾向にある。畑で育ちやすい
湿地性のカラーは、オランダカイウと呼ばれる1種のみです。川や池の近くを好む性質があり、日当たりの良い水回りで元気に花を咲かせます。大きなお花が特徴で、自然に咲く有名な品種です。
一方、畑地性のカラーは豊富な色が特徴で、一般的にフラワーアレンジメントで使用されています。色も豊富なのでギフトにピッタリですね。湿地性とは異なり、湿気の多い場所を苦手とするので、水辺の少ない自宅の庭でも、上手に育てる事ができるでしょう。
カラーの基本的な育て方
カラーを上手に育てるには、基本的な育て方を知る必要があるでしょう。
- 植え付け
- 置き場所
- 水やり
- 肥料
4項目に分けて、カラーの育て方を詳しく解説していきます。
植え付け・植え付け
カラーの植え付けは、早春の3〜4月に行うのがおすすめです。植え替えも同じ時期に行うとよいでしょう。3〜4月はカラーが元気になる時期なので、植え付けや植え替えで苗にストレスがかかっても、修復しやすいです。逆に、3〜4月前に苗を傷つけてしまうと、カラーが枯れる原因になるので気をつけましょう。
置き場所
一般的によく出回っている畑地性のカラーを育てる場合は、風通しが良く水はけの良い場所に飾るようにしましょう。どうしても湿気の多くなりがちな梅雨の時期は、雨に濡れない場所に置くことをおすすめします。真夏は直射日光が強いので、カラーに直接当たると「葉焼け」の原因になるため、注意が必要です。直射日光が当たらない「半日陰」のような場所に飾ると、元気に育てることができるでしょう。
水やり
過度な湿気を嫌がるカラーは、土が乾いてきたらたっぷりのお水をあげるようにしましょう。水やりの量は、鉢の底から水が出るくらいが目安です。水のあげすぎや、受け皿の水を放置すると、球根が腐ってしまうことがあるので、注意が必要になります。
肥料
肥料は、カラーが花を咲かせる前の、4月〜6月の時期に与えるとよいでしょう。肥料の種類はさまざまですが、固形肥料を月1程度で与えるのがおすすめです。
また、開花が終わった後の8月にも肥料を与えることで、カラーをより元気に
育てる事ができるでしょう。
カラーを育てるときの注意点
カラーを育てるときは、正しい育て方のほかにも、いくつかのポイントに注意する必要があります。これから紹介するポイントを意識することで、カラーをより元気に育てる事ができるでしょう。ここでは、3つの注意点をご紹介します。
冬の水やりは慎重に!
家庭で育てることの多い畑地性のカラーは、冬の時期は冬眠期に入るので水やりは必要ありません。この時期に水やりをこまめに行うと、カラーが枯れる原因になります。
逆に、湿地性のカラーを育てる場合は、湿気を絶やさないことが大切なので、こまめに水やりを行いましょう。
軟腐病に注意しよう!
軟腐病は、カラーがかかりやすい病気の一つです。軟腐病とは、植物の葉っぱが腐っていく病気で、以下の症状の場合は注意が必要になります。
- 葉っぱに元気がない
- 葉っぱの色が黄色い
- ぷにぷにとしている
- 特殊な匂いがする
軟腐病は、細菌感染が原因の病気です。上記の症状を見つけたら、早めに症状が出ている葉っぱを切り落とすようにしましょう。このときに、ぷにぷにしている水が健康な葉っぱへ飛び散ると、飛び散った場所から軟腐病が飛び散る可能性があります。処理をする際は、必ずハイターやゴム手袋を使用して、被害が拡大しないように注意しましょう。
冬越しには工夫が必要
畑地性のカラーは寒さに弱いので、冬越しをするには工夫が必要です。鉢植えの場合は、温かい場所に移動をさせて冬越しを行いましょう。庭植えの場合は、土から掘り出して球根を乾燥させる「乾燥保存」の方法もおすすめです。湿地性のカラーは、畑地性に比べると寒さに強い傾向があります。そのため、0度を下回らない気温であればそのまま夏と同じ場所に置いてください。ただし、雪が積もるなど寒さが悪化する場合は、温かい場所で保管をするようにしましょう。
カラーの増やし方
カラーの増やし方は、種まきと分球の2つです。それぞれ方法が異なるので、詳しく解説をしていきます。
種まき
カラーは、花が咲いた後に種から育てることができるので、一からカラーを育てたい人におすすめの方法です。種をまく場合は、8月〜9月に底の低い育苗箱などを使用して育てます。
発芽をするまでは、日の当たらない場所で管理をしながら、毎日水やりをしましょう。
発芽ができたら、月1のペースで肥料を与えて育て、1年後に庭や植木鉢に植え替えると良いです。
分球
分球とは、増えた球根を切り離して植物を増やしていく方法です。分球は、球根が発芽をする前の3〜4月に行います。一株あたりの球根が少ないと、花を咲かせるまでに時間がかかることがあるので、だいたい2〜3球で1つと考えて分球をするとよいでしょう。
分球をしたときの切り口は、バイキンが入ると病気になりやすいです。必ず、ハイターなどで消毒をしてから植えるようにしましょう。
まとめ
カラーは、湿地性と畑地性の2種類に分けられています。自宅で栽培をする場合は、花色が多く育てやすい特徴がある畑地性を選ぶと良いでしょう。冬越えをきちんとできれば、長期に渡って楽しめるお花です。冬越しや病気に気をつけて、楽しくカラーを育てましょう。