パンジーは花壇などでよく見る機会も多く、とても知名度の高いお花ではないでしょうか。
パンジーの開花期は10月から5月で、夏以外の季節はいつでも楽しめるお花です。
花壇に広がる色とりどりのパンジーは、見た人の気持ちを明るくしてくれますよね。そんなパンジーですが、育て方は簡単で初心者にもおすすめのお花です。
今回は、パンジーの育て方から、育てる際のよくある質問などを詳しくご紹介します。
パンジーを育てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
パンジーってどんなお花?
まずはパンジーの基本情報から見ていきましょう。
名前 | パンジー・ビオラ |
英名 | Viola × wittrockiana、英: pansy |
属名・科名 | スミレ科スミレ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
開花時期 | 10月〜5月 |
花色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、青、紫、茶、黒、複色など |
パンジーとビオラは違う種類?という疑問も多く見られますが、かつては大輪のものをパンジー、小輪のものをビオラと呼んで区別していました。しかし現在は種類が増え大きなビオラも登場したため、区別できなくなってしまったようです。
この記事では、パンジーとビオラを並列して解説していきます。
パンジーを元気に育てるポイント
ここからは、パンジーを元気に育てる方法をいくつかご紹介します。
パンジーは初心者にもおすすめのお花ですが、植える場所や水やりの頻度など、しっかりとパンジーに適した環境で育ててあげましょう。
初心者は苗から育ててみよう
パンジーはもちろん種から育てることもできますが、初心者はまずは苗から育ててみましょう。
園芸店には、10月頃になるとポット苗が並ぶようになります。
先ほどお伝えした通りパンジーの開花時期は10月から5月までととても長いですが、耐暑性は弱い植物です。
気温の高い時期から育てると蒸れて弱りやすくなってしまうので、10月下旬から11月の寒さが強くなってきた時期に植えつけるのがおすすめですよ。
土に元肥を追加しよう
パンジーを育てる際には、元肥(もとごえ・もとひ)が必要です。
苗を買ってきたらそのまま植え付けるのではなく、まずは土に元肥を追加しましょう
パンジーは開花期が長いため、元肥の種類は、緩やかに長く効く「緩効性肥料」がおすすめです。
冬の間は生育が緩やかなので、施肥の必要はありません。開花が盛んになってきたら追肥を与えると、より元気に美しく花を咲かせてくれますよ。
花が咲いている間は開花促進剤が入っている液肥を与えると、より花が咲きやすくなり長く楽しめるでしょう。
密集させず余裕を持って植えよう
パンジーを育てる時は、1株だけではなく何株か買ってきて寄せ植えすることが多いと思います。鉢いっぱいにパンジーが咲いていたら綺麗!と思いますが、最初は密集させずに間隔を空けて植えましょう。
パンジーは横に広がって成長していくので、密集させて植えると風通しが悪くなり害虫が付きやすくなったり、暖かい季節になると蒸れて枯れてしまうこともあるので注意が必要です。
最初はスペースが気になっても、成長するにつれちょうど良くなってきますよ。
日当たりのいい場所で育てよう
パンジーは寒さに強いお花ですが、戸外の日当たりのいい場所を好みます。
室内で育てるのは向いていないので、地植えか鉢植えで外の風通しのいい場所で育ててください。
室内に長時間置いておくと日当たりがよくても徒長してしまい、植え付けるときに花付きが悪くなってしまいます。苗を買ってきたら外に置いておくか、すぐに植え付けるようにしましょう。
水やりのタイミング
地植えの場合も鉢植えで育てている場合も、土が乾いたらたっぷりと水を与えてあげましょう。
水やり回数が決まっているわけではないので、土を触って確認してみて、乾いていたら水やりをするという基準にしてください。
冬の寒い時期も水やりを忘れないようにしましょう。パンジーは真冬でもよく水を吸い上げるので、水が足りないと元気がなくなってしまいます。
しかし、夕方に水を与えると冷えて根に負担がかかるので、必ず午前中に水やりしてくださいね。
きれいな花を楽しむためには「切り戻し」をしよう
「切り戻し」とは、傷んだ茎や不要な茎を取り除くことです。
パンジーは、切り戻しせずに育てていると茎葉が込み合ってきます。
茎葉が込み合うと株の風通しが悪くなり、湿度が高い時期などは蒸れて病気になってしまう危険があるのです。不要な茎を切り戻しで取り除くと姿形も美しく整えられますし、病気を防ぐこともできます。
清潔なハサミを使って、込み合いすぎている箇所の茎や伸びすぎた茎など、不要な茎を優しく切っていきましょう。
パンジーを育てる際のよくある質問
ここからは、パンジーを育てる際のよくある質問をご紹介します。
上記ではパンジーの育て方についてお伝えしましたが、植え替えは必要なの?どうやって増やすの?という疑問にお答えしていきましょう。
パンジーの花が枯れてしまったら?
パンジーの花が枯れてしまったら、「花がら摘み」を行いましょう。
枯れた花をそのままにしておくと、種を作るために株がエネルギーを使い、株の寿命が縮まってしまうのです。
花柄摘みのやり方は、枯れた花を見つけたら花のついていた茎を根元までたどり、ひねるようにして優しく摘み取ってください。
パンジーを長く楽しむためには、開花中の観察を怠らずに枯れた花は随時摘み取っていきましょう。
パンジーは植え替えが必要?
パンジーは1年草なので、基本的に植え替えは必要ありません。1年草ですから、次の年までには必ず枯れてしまうものです。
一度植えたら、そのまま植えた場所で終わりまで育てるのがおすすめですよ。
枯れてしまったら、抜いて処分してしまいましょう。
パンジーの増やし方とは
他の植物は挿し芽や葉挿しなどで株を増やす方法がありますが、パンジーはこういった方法で株を増やすことはできません。
上記では花柄摘みについてお伝えしましたが、枯れた花をそのままにしておけば種が取れます。採取した種を植えれば、また増やすことができますよ。
苗から育ててパンジーに慣れてきたら、次は種から育てるのも楽しいかもしれませんね。
まとめ
今回はパンジーの育て方から、花が枯れた後の処理方法や増やし方など、詳しくご紹介しました。
パンジーは丈夫で育てやすい植物ですが、上記で紹介したポイントを抑えるとさらに元気で美しい花を楽しむことができますよ。
園芸初心者にもおすすめのパンジー。この記事を参考に、ぜひ育ててみてくださいね。