小学校でも夏休みに持ち帰ることが多いアサガオは、初心者でも上手に育てることができる植物です。
しかし、基本的な育て方を知っておかないと、急なトラブルに対処することができない……なんてこともあるでしょう。
ここでは、アサガオの基本情報や上手な育て方についてを詳しく解説します。
アサガオの基本情報
まずはアサガオの基本情報を見ていきましょう。
名前 | 朝顔(アサガオ) |
学名 | Ipomoea nil |
英名 | Morning glory |
和名 | 朝顔 |
科名 | ヒルガオ科 |
属名 | サツマイモ属 |
原産地 | 中央~熱帯アメリカ |
アサガオは中央アメリカや熱帯アメリカを主な原産地とする植物です。
朝に花を咲かせることから「アサガオ」という名前が付けられましたが、実は夜明け前から花をさかせています。
開花時期は7月〜9月で、日本に渡ってきたのは奈良時代です。当時は下剤として日本に持ち込まれましたが、そのうちきれいな花が咲いたことから、観賞用として親しまれるようになりました。
アサガオの基本的な育て方
アサガオを育てるうえで必要なポイントは以下の通りです。
- 種まきの方法
- 置き場所
- 水やり
- 肥料
- 増やし方
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
種まきの方法
アサガオは種から育てることが基本です。種まきにふさわしい時期は5月〜6月で、十分に暖かくなったら種まきをしましょう。手順は以下の通りです。
- 指先で第一関節程度の穴を空ける
- へそを下にして種を置く
- 土をかぶせて軽くならす
- 水をたっぷりあげる
最近は4月でも暖かい時期が多いですが、急激に寒くなることもあるので、なるべく5月以降に種まきを行いましょう。
置き場所
アサガオは日当たりの良い場所を好むので、日光がよく当たる場所で育てましょう。
なるべく花が咲いている時間に日があたっているほうがよいので、お昼まで日があたっている場所が好ましいです。
ただし、一定の暗さがないと発芽をしないので、日が当たるだけではなく、確実に暗くなる場所を選んでください。
水やり
アサガオは基本的に朝・夕の1日2回以上の水やりが必要です。特に花を咲かせる夏は猛暑日も多く、1日2回の水やりでは足りない可能性があるので、アサガオがぐったりしてきたら水やりをしましょう。
このときに中途半端に水やりをしてしまうと、土の中が蒸れて根腐れを起こす可能性があります。必ずたっぷりの水で土の中を冷やすイメージで水やりを行いましょう。
肥料
アサガオは10日に1度液体の肥料をあげるのが好ましいです。あまりアサガオに肥料を与えるイメージはないかと思いますが、肥料を与えるとより丈夫にアサガオが育ちます。
植え付けから約3週間後を目安に肥料を与えるようにしましょう。
増やし方
アサガオの主な増やし方は3つです。
- 種まき
- 挿し木
- 接ぎ木
アサガオの花が咲いた後にできる種を採取して次の年に植えることで、新しいアサガオを増やすことができます。この方法が1番無難にアサガオを増やすことができますが、1年待つことになるので、すぐに増やすことはできません。
すぐにアサガオを増やしたいなら、挿し木や接ぎ木が最適です。とくに、アサガオの品種によっては種ができにくいものもあるので、挿し木や接ぎ木で増やすと良いでしょう。
アサガオを育てるのに必要な物とは
アサガオを育てるのに必要なのは以下の道具です。
- 3号程度のポリポット
- 市販の種まき用培養土
- プランター
- 市販の草花用培養土
- 鉢底石
- 支柱
- 液体肥料
ポリポットと市販用の種まき用培養土は種まきから育てるときに必要になるので、状況に応じて準備すると良いでしょう。
アサガオの種類
アサガオはさまざまな種類がありますが、中でも有名な品種は以下の通りです。
- 大輪アサガオ
- 変化咲きアサガオ
- キキョウ咲きアサガオ
それぞれの種類について詳しく見ていきましょう。
大輪アサガオ
大きなお花が特徴の大輪アサガオは、アサガオの中でも最も大きなお花に改良された品種です。花の色は「赤」「ピンク」「青」を中心にさまざまで、葉っぱに青斑が入っています。
5月〜6月に種まきをすることで、7月中旬から9月中旬に花を咲かせることができるでしょう。
変化咲きアサガオ
変化咲きアサガオとは江戸時代に中国から渡ってきた品種で、変わった咲き方をすることから「変化咲きアサガオ」という名前が付けられました。
アサガオといえば大きな丸いお花を想像する人が多いかと思いますが、とてもアサガオとは思えない面白い形をしているのが特徴です。決まった形はないので、通常とは異なる形のアサガオの多くは変化咲きアサガオに分類されます。
キキョウ咲きアサガオ
キキョウ咲きアサガオとは、通常のアサガオのようにきれいな色の花を咲かせますが、その花姿はアサガオよりもキキョウの花に似ていることから、キキョウ咲きアサガオという名前が付けられました。
育て方は通常のアサガオと変わらないので、一緒に育てることが可能です。
アサガオを育てるときによくある疑問
アサガオを育てると、どうしても様々なトラブルや疑問が生まれますよね。
1つ1つ解決していくことでアサガオを上手に育てていくことができるでしょう。
ここでは、アサガオを育てていく上でよくある疑問について解説をしていきます。
付きやすい害虫や病気はある?
アサガオには、アブラムシやアカダニが付きやすい傾向にあります。
暖かい時期に外で育てると、どうしても害虫のトラブルは避けることができません。アブラムシを見つけたら、機リン系の殺虫剤を使用するか、脂肪分の多い牛乳を薄めて霧吹きで吹きかけるようにすると良いです。
また、ジメジメした場所で育てると、葉っぱがカビてしまう「モザイク病」や「うどんこ病」にかかってしまいます。早めに発見して、病気の場所は切り落としましょう。
花が咲き終わったらどうすればいい?
アサガオは1度花を咲かせてしぼんでしまうと、その後お花を咲かせることはありません。いつまでも付けておくと、養分が行き渡らなくなるので、新しい花を咲かせるために早めに摘み取ってください。
ある程度花を楽しむことができたら、花を摘み取らずに実らせて種を採取することもできますよ。
つるがたくさん出てきてしまったらどうする?
つるがたくさん出てきてしまったら「切り戻し」と呼ばれる剪定を行いましょう。
切り戻しは、アサガオが花を咲かせる期間ならいつ行っても問題ありません。余計なつるを切り落とすことで見た目がスッキリして、よりお花を楽しむことができるでしょう。
まとめ
アサガオは小学校の授業でも育てているように、植物の中では育てやすいので、初心者の方に向いています。
しかし、害虫や病気のトラブルもあるので、しっかりと観察をしながら育てると良いでしょう。
アサガオの開花期は6〜10月頃で、種まきは4月下旬から5月がおすすめとされています。ちょうど種まきに適した時期なので、ぜひ挑戦してみてください。
この記事を参考に、素敵なアサガオを咲かせて見てくださいね。