寒い季節に花をつける華やかな植物の1つ「シンビジューム」は、胡蝶蘭に負けないほどの人気を誇るランで、数ある洋ランの中でも世界四大洋蘭の1つとしても広く知られています。

豪華に咲く花は空間の雰囲気づくりはもちろん、大切な人への贈り物としても活躍すること間違いありません。

この記事では、初心者でも育てやすいとされるシンビジュームについて詳しく紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

シンビジュームってどんな花?

シンビジュームと聞いてどのような植物かを思い浮かべられなくても、胡蝶蘭のような豪華な花をつけるランと聞くと花姿をイメージできる方も多いのではないでしょうか。

ちなみに胡蝶蘭は東洋ラン、シンビジュームは洋ランに分類され、ランの仲間でも特徴が異なります。

世界四大洋蘭の1つとして人気の高いシンビジュームについて詳しく解説していきましょう。

 

シンビジュームの基本情報

シンビジュームは東南アジアに自生していた原種が日本に持ち込まれた後に交雑育種されて生まれたとされるランで、地面に根を下ろして成長する地生だけでなく、他の樹木や岩などに根を張る着生と呼ばれる様式でも自生ができる花です。

洋ラン、東洋ラン、着生ラン、地生ランの4種類のうちの洋ランに分類され、世界四大洋蘭の1つとして広く知られています。

シンビジュームは1つの花茎に5~20個もの花を咲かせる植物で、10cm以上の花をつける大型のものもあれば5~6cmと小さな花をつける小型、その中間にあたる中型のシンビジュームもあります。

花姿も、上に伸びて花を咲かすものもあれば、花茎を下に垂らして花をさかすなど種類は豊富です。

花は12月から4月の間にかけて咲かせ、白や黄色、オレンジといった優しい色味でさまざまな雰囲気を楽しませてくれます。

 

シンビジュームの特徴

シンビジュームの花は1本の花茎に5~20個咲き、迫力のある見応えが魅力的なほか、適した環境下で育てれば2カ月程度咲き続けてくれる点も大きな特徴です。

葉は濃いグリーンで細く長い特徴を持ち、多年草なので一年中枯れることがありません。花の咲く時期は花の鮮やかな色を引き立てつつコントラストを楽しませてくれ、春先から秋までは元気いっぱいのグリーンが部屋の雰囲気を爽やかに演出してくれます。

耐寒性に優れる一方で暑さに弱いため日差しや温度には注意が必要ですが、適した育て方で植え替えを繰り返せばたくさん花を咲かす大きな株に育てられますし、株分けで増やしていくことも可能です。

 

シンビジュームの花言葉

シンビジュームの花は、落ち着きのある優しい色で上品な雰囲気があることから、花言葉は「飾らない心」「素朴」や、「華やかな恋」「壮麗」「高貴な美人」とつけられています。

見た目の華やかさからお祝い事に贈られる花として人気がありますが、花言葉を意識して、特に親しい方に心を込めて花を送りたい時に選ぶのもおすすめです。

ピンク色は「上品な女性」、黄色は「飾らない心」など花の色によって花言葉が少し変わるため、意識して選んでみてください。

 

シンビジュームの育て方

 

シンビジュームは見た目の華やかさだけでなく育てやすい植物としても広く知られており、植物に関する知識が少ない初心者でも花を咲かせたり株を大きくしたり、増やすことも可能です。

そこでここからは、毎年キレイな花を咲かせる元気なシンビジュームに育てるために守りたい、基本的な育て方を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

水やり

水やりは、基本的に鉢の中の土が乾いたのを確認してから行います。土の乾燥を確認したら、水が鉢の底から流れ出るほどたっぷりと水をあげてください。この時、水が土の中に溜まってしまうと根腐れの原因になるため、水が流れ切るのを確認してから受け皿に置くと良いでしょう。

また、屋内で育てる場合はそこまで頻繁な水やりを必要としませんが、屋外で育てる場合は土の乾燥が早いケースがあるため注意してください。1日~2日に1回はしっかり水やりするのがおすすめです。

 

置き場所

シンビジュームは、季節によって置き場所を変えてあげると元気に育ってくれます。

開花時期となる12月~4月にかけては、屋内で日差しのよく当たる暖かい場所に置いてあげるのがおすすめです。

5月中旬~10月中旬にかけては、屋外の半日ほど日が当たる場所に置くことが望まれます。ただし、日差しが強すぎると葉焼けをおこすため、日差しが特に強くなる真夏は30%~50%程度遮光してあげるのがおすすめです。

また、シンビジュームの葉がそよそよと揺れるほど、風通しの良い場所に置くという点にも注意してください。

 

冬の管理方法

シンビジュームは耐寒性に優れる植物ですが、1~2℃といった寒さになるとつぼみが落ちやすくなると言われています。そのため、最低でも置き場所の気温が5℃以下にならないよう管理しなくてはいけません。

玄関や廊下、窓際など、朝方の冷え込みで気温が下がりやすい場所に置いている場合は、夜のうちに別の場所に移動するか、違う場所で管理するのがおすすめです。

寒すぎる環境に弱いことから冷気が入ってくる窓際を避けたいところですが、シンビジュームは日光不足になってもつぼみが開花しないと言われています。移動の手間がかかるかもしれませんが、週に3~4日は窓際近くにおいて日光をあててあげるのがおすすめです。

 

肥料

肥料は、4~10月のシンビジュームの株が成長期となる時期に与えます。

4月~5月にかけては、すばやく補給できて効果のあらわれやすい液体肥料を選んで与えるのがおすすめです。

5月~8月中旬にかけては、液体肥料に加えてじっくり栄養を行き渡らせることができる固形肥料の緩効性肥料をプラスしてあげると良いでしょう。

8月中旬以降~10月までにかけては、固形肥料をやめて液体肥料のみを与えるのが良いとされています。

肥料を必要としていない時期に与えると根腐れの原因となりやすいため、与える時期には注意してください。

 

植え替え

シンビジュームの新芽を伸ばしてより多くの花を楽しむためには、毎年3cm程大きな鉢に植え替えるのがおすすめです。

植え替えのタイミングは新芽が2~3cm伸びた頃で、できれば3月に行うのが良いとされています。用意するものは、3cmほど大きな鉢と粒の粗いものと粒の細かいものの2種類の専用土、「マグァンプK」といった緩効性肥料です。

植え替えの手順は、用意した鉢に粒の粗い専用土を敷き、その上から4分の1ほど細かい専用度と肥料を混ぜた土を入れます。新芽が伸びる方向に余裕をもたせるように株を置き、周りに専用土を入れれば完成です。

 

株分け方法

株の大きさを一定に保ちたい場合や株数を増やしたい場合は、株分けを行うのがおすすめです。株分けのタイミングは行いたい時で構いませんが、適している時期は4~5月頃とされています。

用意する土と肥料は植え替えと同様で構いません。土に関しては排水性と通気性に優れているかどうかが重要なので、粒の粗さに注意して用意するか、シンビジューム専用の土を用意するのも良いでしょう。肥料は固形を土に混ぜ込むほか、株分け後に与えても良いとされています。

株分けの手順は、株を鉢から取り出した後、根をほぐさずにそのままの状態で下部の3分の1を切り取ります。シンビジュームにはバルブと呼ばれる膨らみがあるため、古いバルブと新芽を3つ以上組み合わせて切り分け、鉢に植えれば完成です。

 

【よくある質問】シンビジュームの育て方

シンビジュームは初心者でも育てやすい植物と紹介しましたが、いざ実際に育ててみると、あらかじめ把握していた情報とは違う状況になったり、育て方に不安を感じてしまったりすることがあるようです。

そこでここからは、シンビジュームを育てていくにあたって良く取り上げられる質問をピックアップして紹介します。シンビジュームの育て方をよりリアルにイメージできますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

シンビジュームはほったらかしでもいいの?

「育てやすい」という点から、シンビジュームはほったらかしていても育つといったイメージをもたれることが多いようですが、正確に言えば、ほったらかしにしていてはいけません。元気に育ちませんし、花をキレイに咲かせることもできません。もちろん枯れてしまうこともあります。

シンビジュームの育て方では、水やりや肥料のやりかた、置き場所といった植物を育てる上で守りたい基本的なことしか紹介していませんが、どれも欠かしてはいけない大切なお世話です。

他の植物に比べると比較的楽なお世話ですので、ぜひ守ってあげてください。

 

花が終わったらどうすればいい?

シンビジュームの花が終わったら、花茎から切り落としてください。

シンビジュームの特徴の1つとして花を1~2カ月程度楽しめると紹介しましたが、実は長く咲かせるほど株にかかる負担が大きくなると言われています。放置していると来年花をつけない可能性が高くなると言われているため、鉢である程度の期間を楽しんだら花茎から切ってしまい、別に用意した花瓶に挿して楽しむのがおすすめです。

シンビジュームは切り花にしても比較的長く楽しめます。花が咲いたら切り花で華やかさを楽しみ、株は来年の開花に向けて元気なまま残してあげると良いでしょう。

 

まとめ 

シンビジュームは世界四大洋欄の1つで、寒くなる冬に華やかで迫力のある花を楽しめる植物です。初心者でも育てやすく、植え替えで株を大きくすることでより華やかなシンビジュームを楽しめるほか、株を分けてコンパクトさを維持したり増やしたりできる点も大きな魅力でしょう。

花を咲かせる冬の管理には注意が必要ですが、基本的な育て方を守れば、毎年花を咲かせる元気なシンビジュームに育てることは難しくありません。

ご自宅やオフィスを彩るインテリアとして、またはご贈答用に、シンビジュームを選んでみてはいかがでしょうか。