春から夏にかけて、釣り鐘のような可愛らしいお花を咲かせるカンパニュラをご存知でしょうか。丈夫で育てやすく、夏のガーデニングを涼しげに彩るお花です。その種類は非常に豊富で、花の咲き方や形もさまざま。今回はそんなカンパニュラの基本情報から品種ごとの特徴、育て方まで詳しくご紹介します。

 

カンパニュラの基本情報

では始めに、カンパニュラの基本情報を表で見ていきましょう。

 

植物名 カンパニュラ
学名 Campanula
英名 Bellflower
科名 キキョウ科
属名 ホタルブクロ属
原産国 ヨーロッパ
耐寒性 強い
耐暑性 弱い

 

豊富な種類をもつカンパニュラ

カンパニュラはヨーロッパ原産の植物で、北部から南部まで広く分布しています。種類は300〜500種類もあるとされており、その多くは多年草ですが、なかには一年草や二年草もあります。日本の夏は高温多湿で夏越しが難しい場合も多く、一年草扱いされることが多いです。

 

花は釣り鐘鐘型ですが、下向きに咲く品種は少なく、上向きに花を咲かせます。日本でもフウリンソウとして親しまれるお花で、近年は園芸品種が多く開発されており、日本でも夏越ししやすい品種などが登場しています。

 

カンパニュラの種類

カンパニュラは生命力が強く育てやすいお花で、ガーデナーに愛されるお花の1つでもあります。

 

品種改良が進み、より容易に夏越しができるような品種も開発されています。ここからは、カンパニュラの品種ごとの特徴をみていきましょう。

 

メリーベル

メリーベルは、大手育種メーカーから販売されているカンパニュラです。特徴は、日本の夏にも耐える耐暑性が強い点です。

 

高温多湿の日本の夏は、カンパニュラにとっては大敵でしたが、品種改良により春から初秋まで次々とお花を咲かせてくれます。

 

お花は紫に近い青色で、小さく1.5〜2cmほどの星型の可愛らしいお花です。株張りも良く、こんもりと茂り、長い期間たっぷりとお花が咲きます。

 

耐寒性も強いので、うまく夏を越せれば次の春にはまたお花を楽しむことができます。真夏はどうしてもお花が少なくなってしまいますが、メリーベルは涼しげな色のお花をたくさん咲かせてくれるので、夏のガーデニングの救世主とも言えるでしょう。

 

ホタルブクロ

ホタルブクロは、カンパニュラのなかではめずらしい下向きに花を咲かせる品種です。日本でも山に自生し、初夏から夏の前半に花を咲かせます。

 

近年では下向きに咲く儚げなお花が魅力的で、新たな園芸品種も登場しています。花の色は白や紫で、しっとりと涼しげな姿は、日本の夏の風情ある風景にぴったりな品種です。

 

グロメラータ

カンパニュラ・グロメラータは、りんどう咲きカンパニュラとも言われる品種です。葉は地表近くに茂り、1本の茎が地表からすっと伸びて、りんどうのように上向きに複数のお花がまとまって咲きます。

 

色は白や紫などで、凛とした姿が美しい品種です。多年草に区分され、冬は落葉しますがまた春に芽吹き花を咲かせます。

 

草丈は40〜80cmほどになり、花壇などで自然に高さを出しナチュラルな雰囲気に仕上げるにはぴったりな品種です。

 

オトメギキョウ

 

オトメギキョウは、ベルフラワーとも呼ばれる品種のカンパニュラです。花は紫色で、2cmほどと小さく、上向きに花を咲かせます。

 

根本近くからよく分岐し、こんもりと茂る品種です。園芸品種としても人気が高く、3月頃から苗が出回りお花屋さんを彩ります。鉢植えにするととても可愛くまとまりますよ。

 

アルペンブルー

アルペンブルーは、4月〜9月頃に花を咲かせるカンパニュラの一種です。花の大きさは2〜3cmと小ぶりで、花びらに深く切り込みが入った星型の花を咲かせます。花が星のように見えるため、星桔梗とも呼ばれます。

 

茎はほふく性に伸び、あまり高さは出ませんが株張りはしっかりと横に大きくなります。ロックガーデンやハンギングにもおすすめの品種です。

 

アルペンブルーは紫がかった青ですが、淡いピンク色のアルペンピンクや、真っ白な花を咲かせるアルペンホワイトもあります。

 

カンパニュラの育て方

ここからは、カンパニュラの育て方をご紹介します。カンパニュラは育てやすい植物ではありますが、夏越しの管理などに気をつければより長くきれいなお花を楽しめます。

 

用土

カンパニュラはもともと石灰質の土地に生息するものが多く、酸性の土壌は好みません。庭などに地植えする場合は、土が酸性に傾いていないか事前に確認する方が良いでしょう。

 

市販の酸度測定液などを使用すると、簡単に酸度を測れます。もし酸性に傾いていた場合は、石灰を混ぜ込んで2週間くらい待ってから植えると良いでしょう。鉢植えなどで園芸用の土を使用する場合も購入時にphを確認しておきましょう。

 

園芸用土は基本的に中性から弱酸性のものが多いので、できるだけ中性のものを選ぶ、または地植えの場合と同様に、石灰を混ぜ込んで調整しておくと良いです。

 

水やり

カンパニュラは多湿に弱い性質をもっています。頻繁に水やりをしすぎると根腐れの原因になります。かといって、水切れしてしまうと枯れてしまうので、土の表面が乾いたら鉢底からたっぷりと水が流れ出るくらい水をやります。

 

地植えの場合は雨が適度に降っていれば必要ありませんが、夏場など雨が降らず乾燥していれば水やりをします。

 

カンパニュラの花びらは薄く、水やりの後強い日差しに当たってしまうと焼けてしまうことがあります。可能であれば日差しが強くない時間帯に水やりをし、長い時間強い直射日光に当たらない場所に置いて置く方が、きれいなお花を長く楽しめます。

 

肥料

カンパニュラの植え付け時には、元肥と呼ばれる肥料を混ぜ込んで植えると良いでしょう。もともと強く育てやすいお花ではありますが、お花をたくさん咲かせるには肥料は欠かせません。元肥・追肥はどちらも草花用と書かれた商品を選ぶと間違いありません。

 

追肥については、使用する肥料の推奨使用頻度に準じて使用します。液体肥料も良いですが、植え付けから3週間くらいは根がダメージから回復していく期間なので避けた方が良いでしょう。

 

植え付けから3週間程度経過した後は、希釈した液体肥料を施すと元気にたくさん花を咲かせてくれます。

 

病気・害虫

病気や害虫に強いカンパニュラですが、アブラムシが発生することがあります。アブラムシは非常に小さい虫ですが、数が増えるスピードが早く、一気に植物を弱らせます。植え付け時に用途に混ぜ込む粒状の殺虫剤を施し、月に1回ほど同じ薬剤を株元に散布しておくと予防できます。

 

発生してしまった場合も、園芸用のスプレータイプの殺虫剤で駆除できるため、日頃からよく観察し予防や早期に対処できると良いでしょう。

 

病気にも強いですが、高温多湿による蒸れは大敵です。カビの原因にもなるので、混み合っている葉などは摘んで風通しをよくしておきましょう。

 

雨などにより株の中が常に湿気ている状態も好ましくないので、できれば軒下など長雨に当たらない場所に移動させて管理すると良いです。

 

カンパニュラの花に関するよくある質問

では、カンパニュラに関する疑問のなかで多くみられる質問について解説します。

 

カンパニュラの花言葉は怖い?

カンパニュラの全体の花言葉は「感謝」「誠実」「節操」など、シンプルながらも誠実な花言葉をもちます。

 

カンパニュラの花の形を教会の鐘になぞらえ、教会の教えにちなんだ花言葉がつけられたとも言われています。神聖な花言葉であり、怖い意味の花言葉は持ちません。

 

カンパニュラは多年草?

カンパニュラは非常に種類が豊富で、一年草や二年草、多年草の品種までさまざまです。日本の夏は高温多湿で、多くの植物にとって過酷な環境であり、夏越しが難しい品種も多くあります。

 

一般的には多年草とされていても、日本では一年草扱いされることも多いです。しかし夏越しができると、耐寒性が強い植物のため次のシーズンも楽しめます。

 

カンパニュラの花が終わったらどうする?

カンパニュラは次々とお花を咲かせるため、終わったお花は摘み取ります。そのままにしておくと害虫や病気の発生源になったり、種ができるため体力を消耗してしまいます。

 

生育旺盛な品種では、株張りが進みどんどんと枝が伸びてきます。株のバランスが崩れてきたら、適度な位置で切り戻しをします。そうすることで枝の分岐が増え、よりこんもりと花を咲かせることができます。

 

また、シーズンが終わり花が咲かなくなったら、花柄を積み、長く伸びてしまった枝は切り戻しておきます。冬は根も休眠しているため肥料も必要なく、次の春に花梅をつけるために屋外で寒さにあて越冬します。

 

まとめ

カンパニュラについて、基本情報から品種の特徴、育て方をご紹介してきました。春から夏にかけて花を咲かせるカンパニュラは、儚げな見た目ながら丈夫で育てやすい植物です。

 

うまく管理すれば次のシーズンも楽しめるため、夏のガーデニングにはぜひ加えたいお花です。ぜひ、カンパニュラを育てて涼しげな夏のガーデニングを楽しんでみてください。