ナデシコは、とても沢山の品種があるお花です。世界ではおよそ300種類が分布していると言われているので、ナデシコを育ててみたいという人は、どのような種類があるのか気になりますよね。この記事では、ナデシコの種類や育て方などについて解説します。
ナデシコとは
ナデシコの具体的な情報を見ていきましょう。
名前 | ナデシコ(撫子) |
学名 | Dianthus |
科名 | ナデシコ科 |
分類 | 多年草(常緑)、秋まき一年草 |
原産地 | ヨーロッパ・北アメリカ・アジア・南アフリカ |
開花時期 | 4月〜8月 |
耐寒性/耐暑性 | 強い/強い |
ナデシコの特徴
ナデシコは、初夏から初秋まで咲く多年草で、古くから日本の野生に自生していました。種類がとても多く、世界では300種類を超えるナデシコが生息していると言われています。ナデシコはとても可憐な花を咲かせ、可愛らしいため幅広い世代から人気のある花です。代表的な品種は、「テルスター」や「ビジョナデシコ」「セキチク」となっています。葉が細長くて小さいため、より可憐な花が目立ちます。花の色は複数あり、色で雰囲気も変わります。
ナデシコの花言葉
ナデシコには、さまざまな色がありますが、花全体の花言葉は「無邪気」や「純愛」があります。ナデシコの花の姿から名付けられている花言葉と言えるでしょう。やさしい花言葉なので、ギフトでも利用しやすいです。色ごとの花言葉を見てみると、赤の場合は「燃えるような愛」白は「才能」ピンクは「純粋な愛」となっています。
花色ごとに異なるので、シーンに合わせてお花を選ぶことができるでしょう。
ナデシコの語源
ナデシコの名前の由来は、花の可愛さにあります。とても可憐で可愛く、思わず撫でてしまいたくなる子のようなので「撫子」と名付けられました。
日本でも古くからナデシコの花は親しまれており、名前は万葉集のなかにも登場するほどです。
ナデシコの種類
とても可憐な花を咲かせるナデシコですが、実は種類がいくつかあります。ここでは、ナデシコの代表的な種類をご紹介していきます。
河原撫子(カワラナデシコ)
カワラナデシコは、日本各地に自生しているため、見かけることが多い品種です。花弁に切れ込みがありとても繊細な印象を受けます。秋の七草としても知られている花です。カワラナデシコは、別名ヤマトナデシコとも呼ばれていますが、これは中国産のナデシコと差別化を図るためにつけられたとされています。
蝦夷河原撫子(エゾカワラナデシコ)
エゾカワラナデシコは、花が少し大きくて色も鮮やかな見ごたえのある花です。花丈は30cm〜50cmあります。遠くから見るとカワラナデシコとあまり違いがないので、見分けるのが難しいです。カワラナデシコは、苞が3〜4対ですが、エゾカワラナデシコは2対しかありません。近くで見ると、はっきり違いを見つけることができるでしょう。
龍田撫子(タツタナデシコ)
タツタナデシコは、夏の暑さで枯れてしまうことがあり冬に強い宿根草です。原産は、ヨーロッパで、蛇の目模様のある花が特徴的です。銀白色を帯びた葉が密生していて、花を咲かせない時期でも観葉植物のように楽しめます。
美女撫子(ビジョナデシコ)
ナデシコは、どれも可愛らしい花を咲かせますが、そのなかでも特に可愛い花を咲かせると言われているのが、ビジョナデシコです。ビジョナデシコの花は、かわいい手毬のような形をしています。花の色は、白やピンク、赤、オレンジ、紫などがあります。
石竹(セキチク)
ヤマトナデシコに対して、カラナデシコと呼ばれている中国のナデシコが「石竹」です。中国から渡ってきたナデシコで、花に切り込みが入っていますが、切れ込みがやや深めに入っています。
コンパクトな株なので、家庭菜園に向いています。
浜撫子(ハマナデシコ)
ハマナデシコは、夏から初秋にかけて、積み重なった葉っぱの上に藤色の小さなギザギザの花が咲くのが特徴です。
ピンク色の花を咲かせる品種ですが、茎によっては花をさかせないこともあります。
ナデシコの種類のなかでは開花時期が遅く、夏から秋にかけて花を咲かせるそうです。
ナデシコの花を楽しむための育て方
ナデシコの花を楽しむためには、育て方も重要です。育て方を間違えてしまうと綺麗な花が咲きませんし、すぐに枯れてしまう、花が咲かないということにもなりかねません。ここでは、花を綺麗に楽しむための育て方をまとめておきます。
植え付け(種まき)
ナデシコの種まきの時期は、春または秋が適しています。3月〜4月または9月〜10月に植え付けましょう。
ナデシコは方法さえ覚えてしまえば、初心者でも簡単に発芽できる植物です。
さっそく植え付け方法を見ていきましょう。
- ポットなどの育苗箱に市販の用培養土をすりきり1杯入れる
- 水やりをして土を湿らせておく
- 種をまんべんなく撒く
- 薄い土を上から撒いて、さらに土を湿らせる
- 土が乾かないように水やりをしながら管理する
- 葉が3枚〜4枚出てきたら、植木鉢などに植え替える
ナデシコは、種まきをした4日〜5日前後で発芽することが多いです。
発芽するまでは日陰で管理をし、土が乾かないようにこまめに水やりを行いましょう。
育てる環境
ナデシコは、寒さに強く、暑さにも強いです。ただし、品種により暑さに弱いものもあるので気を付けてください。
日照を好みますが、直射日光はダメージが大きいため避けましょう。
湿気に弱いので、水はけや風通しの良い場所で管理すると元気に育ちます。
水やりの頻度
ナデシコの水やりの頻度は、生育期や開花期とそれ以外の時期で異なります。生育期や開花期は、水をたっぷりと与えてください。土が乾く前に与えることは避けましょう。乾燥しているかどうか、土を確認しながら水をあげてください。
肥料
ナデシコの花は、肥料を与えることでより元気に育ちます。肥料は「置き肥」か「液体肥料」を使ってください。真夏や真冬には肥料は必要ありません。成長期に月1回置き肥をするか月3回ほど液体肥料を使います。肥料が切れてしまうと花が咲きにくくなるので、肥料はこまめに与えてください。
植え替え
ナデシコの根っこは、細い根がびっしりと張り絡まってくるので、根詰まりしやすいです。そのため、毎年植え替えをするようにしましょう。植え替えは、春か秋、植え付けのタイミングと同じです。
ナデシコを増やしたい場合は、この時に株分けして増やすことができます。
植え替えの方法はとても簡単です。
- 植え替え用の鉢に土を入れる
- ナデシコの根をほぐして植木鉢に入れる
- 上から土を掛ける
- 水をたっぷり与える
ポイントは植え替える前に根をしっかりほぐすことです。用意する植木鉢は、使用しているものより1号〜2号程度大きいものを選ぶと良いでしょう。
ナデシコの花に関する疑問
ナデシコの花を育てるにあたって気になる質問をまとめてみました。ここでは、ナデシコの花が枯れた時の対処法とナデシコの花に似た品種、そしてナデシコの花につきやすい害虫や病気をまとめています。
花が終わったらどうする?
ナデシコの花の、開花期間をのばすためにも、枯れたものを放置しないで定期的に摘むのが良いと言われています。花がしおれてきたら摘んで処分しましょう。これにより新芽の成長が促されるので、また綺麗な花が咲く可能性があります。
ナデシコの花と似ている品種はある?
ナデシコの花に似ていると言われているのが、アジサイ科アジサイ属のナデシコガクアジサイです。ナデシコと名前がついていますが、ガクアジサイの品種のひとつになり、花の縁がギザギザしています。
ナデシコの花につきやすい害虫や病気
ナデシコの花は、比較的育てやすいと言われています。そのため、害虫がついたり、病気になることは少ないです。しかしそのリスクがゼロというわけではありません。過湿によって発生するのは、うどん粉病や立枯病、害虫はハダニやアブラムシに注意しなければいけません。これらの害虫が発生した際は、駆除しましょう。
ナデシコは毎年咲くの?
ナデシコは、毎年咲くものとそうでないものがあります。1季咲きや四季咲きと呼ばれるものがあり、品種により異なるので、育てる際は確認してから購入すると良いでしょう。花が咲かない場合、日照不足や肥料不足、温かすぎるなどが考えられます。
まとめ
ナデシコの花の品種や育て方などをお伝えしました。ナデシコの花は、初心者でもとても育てやすい花です。栽培難易度が低いため、手軽に挑戦できるでしょう。とても可愛らしく、見ていて癒される花が咲きます。ギフトにもご自宅用にもおすすめの花なので、ぜひ育ててみてください。
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