ヘリクリサムは、黄色やオレンジ色などのビタミンカラーが特徴的な花です。ドライフラワーにしても色褪せず楽しめることから高い人気があり、さまざまな世代から注目を集めています。
そんなヘリクリサムを自身で育てたり、ドライフラワーに加工したりしてみたいと考える方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ヘリクリサムの基本情報をはじめ、花言葉や主な育て方、ドライフラワーにする際に押さえておきたいコツなどを解説します。
ヘリクリサムの基本情報
ヘリクリサムの基本データは以下の通りです。
科・属 | キク科・ムギワラギク属 |
英名 | Helichrysum、strawflower |
和名 | ムギワラギク(麦藁菊)、テイオウカイザイク(帝王貝細工) |
学名 | Helichrysum bracteatum |
原産地 | オーストラリア |
草丈 | 40~100cm |
開花時期 | 6~9月 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや強い |
誕生花 | 2/22、5/24、6/23、7/11、9/2など |
特徴
ヘリクリサムは、白やピンク、黄色など、多彩な花の色があり、独特の香りが魅力的な花です。花はカサカサとした質感で乾燥させても色鮮やかさを保つため、ドライフラワーやアレンジメントに人気があります。
ヘリクリサムは夏から秋にかけて美しく咲き誇り、季節の移ろいを身近で感じられる花として高い人気を誇っている花です。
また、ヘリクリサムの香りが良いことからアロマオイルとしても利用されています。ただし、アロマオイルにはケトン類が配合されているため、小さい子どもや妊婦の方、高齢者の方の使用には注意が必要です。
名前の由来
ヘリクリサム(Helichrysum)の名前は、ギリシャ語で「ねじる」を意味するHelissoと「金色」を表すChrysosを組み合わせたものが由来とされています。具体的には、花びらが乾燥すると巻き込まれ、金色のボール状になる特徴にちなんで名づけられました。
一方、和名であるムギワラギクは麦わらに似た形状から名づけられたといわれています。
ヘリクリサムが持つ名前は見た目の特徴を反映させたものが多く、特性をうまく表現しているといえるでしょう。
ヘリクリサムの花言葉
ヘリクリサムの花言葉は、「黄金の輝き」「永遠の思い出」「いつまでも続く喜び」「不滅の花」などです。
花言葉の一つである「黄金の輝き」は、上述したギリシャ語の「Helisso(ねじる)」「Chrysos(黄金)」に由来しており、ヘリクリサムの美しい見た目に相応しい花言葉となっています。
一方、「永遠の思い出」「いつまでも続く喜び」「不滅の花」の花言葉は、ヘリクリサムをドライフラワーやアレンジメントにしても色褪せず美しい見た目を維持することに由来しています。
ヘリクリサムには怖い意味を持つ花言葉はないため、どのようなシーンでも活用できるでしょう。
ヘリクリサムの育て方
ここでは、ヘリクリサムの育て方について詳しく解説します。
各項目でおすすめのポイントなども紹介するので、自身でヘリクリサムを育てる際に役立ててください。
置き場所
ヘリクリサムは日当たりの良い場所を好む植物です。十分な日光は生長に欠かせませんが、真夏の強すぎる日差しは株を弱らせる可能性があるので注意してください。
また、ヘリクリサムは乾燥に強い反面、多湿を嫌う性質があるので風通しの良い場所で管理することが大切です。冬の寒い季節の霜にも弱いため、霜の降りる地域では室内に取り込むことをおすすめします。
用土・肥料
ヘリクリサムを育てる用土は、赤玉土や腐葉土、鹿沼土などを混ぜた水はけの良いものを選びましょう。自作するのが難しい場合は、市販されている水はけの良い草花用培養土でも問題ありません。
肥料に関しては、ヘリクリサムの生育期にあたる4~7月の間に月1回程度のペースで緩効性の化成肥料や液体肥料を少量与えてください。夏場は株の体力を消耗してしまっているので、秋に緩効性の肥料を与えると体力を回復することが可能です。
水やり
ヘリクリサムの水やりは、鉢植えか地植えかで異なります。鉢植えで育てている場合は、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
特に夏の暑い時期では水切れがしやすくなるので、定期的に土をチェックして水を与えるのが大切です。ただし、水を与えすぎてしまうと鉢の中が過湿になってしまい、ヘリクリサムが弱ってしまう可能性があるので注意が必要です。
冬の寒い時期は生長が遅いため、水やりは控えめに行って乾燥気味に育ててください。暖房などの影響で乾燥が酷い場合は、様子を見ながら水を与えます。
一方、庭植えの場合は基本的に水やりは不要です。
ヘリクリサムの美しい花を長く楽しむためには、適切な水やりを行うのが肝心です。
植え付け・植え替え
ヘリクリサムの植え付けは、4~5月が最適な時期です。植え付けを行う際は、事前に排水性の良い用土を用意し、鉢底に小石を敷いて水はけを良くします。
植え付け後は風通りの良い日陰で水やりを行い、根付いたら日当たりの良い場所で管理してください。
一方、ヘリクリサムは一年草なので植え替えはしなくても問題ないといわれていますが、鉢植えで長期間育成しているときは植え替えを行うのがおすすめです。
目安としては2~3年に1回、3~5月か9~11月の比較的涼しい時期に1サイズ大きな鉢に植え替えます。植え替えを行うことで根詰まりを防止でき、ヘリクリサムが元気に育つでしょう。
病害虫
ヘリクリサムは比較的丈夫な植物といわれていますが、アブラムシに襲われるケースが挙げられます。
アブラムシがついてしまうとヘリクリサムの栄養を奪ってしまい、弱ってしまう可能性があります。それだけでなく、すす病を引き起こすウイルスも持っている場合があるため、早めの発見と対処が大切です。
主な対処法としては殺虫剤の使用に加え、粘着テープでくっつけたり牛乳や酢を水に薄めて散布したりすれば駆除できます。
一方、ヘリクリサムはハダニに襲われることもあります。ハダニは葉の裏に生息することが多く、見つけた場合は水をかけることで対処できます。
日頃から定期的にチェックして病害虫の早期発見と適切な対処をすれば、ヘリクリサムの健康を守れるでしょう。
ヘリクリサムをドライフラワーにする際のコツ
ヘリクリサムをドライフラワーにする際の主な流れとコツは以下の通りです。
- 花が完全に開き切る前や蕾の状態で摘み取る
- 茎がついたまま逆さまにし、風通しの良い日陰で吊るして2~3週間程度乾燥させる
- 乾燥後はホコリを払い、湿気の少ない場所に飾る
花が完全に開き切る前や蕾の状態でドライフラワーにすれば、完成したときにちょうど良い咲き具合になります。ヘリクリサムのドライフラワーは比較的簡単にできるため、初心者の方でも安心です。
まとめ
ヘリクリサムは、黄色やオレンジ色の鮮やかな色が魅力な植物です。「黄金の輝き」「永遠の思い出」といった前向きな花言葉が多く、幅広いシーンで活用できます。
ヘリクリサムを育てる際は日当たりと水はけに気を配り、アブラムシやハダニの病害虫に注意するのが大切です。
ぜひ本記事を参考に、ヘリクリサムのある暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。