ミモザは、黄色くて小さいお花が沢山咲く人気のある植物です。西洋では「幸せの花」とも呼ばれており、世界中で親しまれています。そんな見た目もきれいなミモザは、どの季節で花を咲かせるのでしょうか。
この記事では、ミモザが花を咲かせる季節や、ミモザの品種・基本情報について詳しく解説していきます。
ミモザが花を咲かせる季節はいつ?
ミモザの開花時期は、3月〜4月の春先です。庭木として人気があるミモザですが、最近では花束にしたりすると可愛らしいと若者を中心に人気が高まり、フラワーショップやネット通販のフラワーギフトにも多く使われるようになりました。
ミモザの基本情報
まずはミモザの基本情報を見ていきましょう。
植物名 | ミモザ(アカシア) |
学名 | Acacia baileyana |
英名 | mimosa |
別名・流通名 | ミモザ |
科名 | マメ科 |
属名 | アカシア属 |
原産地 | オーストラリア南部 |
オーストラリアを原産とするミモザは、マメ科・アカシア属の植物です。
イタリアでは、3月8日を「ミモザの日」と定めて、男性から女性にミモザを贈る習慣があります。これは、女性の政治的自由と平等を訴える日として国連が定めた日で、女性に感謝の気持ちを込めてミモザを贈ります。
ちょうど3月〜4月が開花時期なので、ミモザが選ばれるようになったそうです。
日本にもこの文化は浸透しつつあり、男性から女性にミモザが贈られるようになってきました。
ミモサは花と香りが魅力的な植物
ミモザは、黄色い小さなお花と、顔を近づけるとふんわり漂う香りが魅力的な植物です。
もちろん葉っぱも特徴的で、シルバーリーフという銀色がかった葉っぱが、黄色の可愛らしいお花とのコントラストを楽しませてくれます。
庭にミモザを植えることで、毎年春にかわいらしいミモザの花を楽しむことができるでしょう。
ミモザはアカシアやオジギソウとは違うの?
ミモザの基本情報やお花の開花時期をご紹介してきましたが、実はミモザというお花は存在していないのをご存知でしょうか?ミモザとは、本来オジギソウを指す学名なんです。
外国から日本に輸入される間に、さまざまな誤解が生じて、現在では黄色いポンポンのようなお花を咲かせるアカシアの総称を、ミモザと呼ぶようになりました。
ミモザと調べるとよく出てくる植物の名前が2つありますよね。ここでは、ミモザと似ているアカシアとオジギソウの違いをご紹介します。
ミモザとアカシアの違い
アカシアとは、マメ科アカシア属の総称です。アカシア属には1000種類以上の植物が含まれており、ミモザと呼ばれているギンヨウアカシアなども「アカシア」に含まれます。よって、ミモザとアカシアは同じ植物であることがわかりました。
ミモザ=アカシアなので、ミモザと呼んでもアカシアと呼んでも問題はありません。しかし、アカシア属の植物がすべてミモザと呼べるわけではないので、注意が必要です。
ミモザとオジギソウの違い
本来の学名がミモザであるオジギソウは、夏にミモザによく似たピンクの花を咲かせるのが特徴です。
そんなオジギソウは、マメ科ネムノキ亜科オジギソウ属の植物なので、ミモザとはまた別の植物になります。しかし、見た目が非常に似ていることから、フランスではオジギソウを「恥ずかしがり屋のミモザ」と呼ぶそうです。
ミモザと呼ばれているアカシアは、花が黄色で葉が閉じませんが、オジギソウはピンクのお花で触れると葉を閉じてしまいます。そういった見た目で2つの種類を見分けるとよいでしょう。
ミモザの花言葉をご紹介
ミモザの花言葉は以下の通りです。
- 秘密の恋
- 友情
- 感謝
- エレガンス
どれも前向きな言葉ばかりですよね。ちなみに、西洋では「感受性」「思いやり」という花言葉も込められています。
「秘密の恋」という花言葉は、昔インディアンの男女が、愛を誓うのにアカシアを贈ったことが由来となっているそうです。感謝という花言葉は、イタリアで男性が女性に感謝の気持を込めてお花を贈ることから付けられた花言葉です。
ミモザは、ハツラツとしたビタミンカラーが特徴的なので、その見た目から「友情」という花言葉が込められました。男女関係なく贈ることができる花言葉ですね。
ほかにも、見た目の優雅さから「エレガンス」という花言葉が込められているそうです。非常に良い花言葉ばかりなので、フラワーギフトにピッタリといえるでしょう。
ミモザの主な品種とは
ミモザと呼ばれるアカシアにも、様々な品種があります。その中でも特に人気がある品種は3つです。
- フサアカシア
- ギンヨウアカシア
- サンカクバアカシア
それぞれを詳しく解説します。
フサアカシア
フサアカシアは、マメ科アカシア属の落葉高木で、野生にも生息しているミモザと呼ばれる植物です。
葉っぱは灰色がかったのが特徴で、濃い黄色の花色をしています。
開花時期は2〜3月で、日本の環境だと関東より西で育てることができるでしょう。
ギンヨウアカシア
銀色の葉っぱが特徴的なギンヨウアカシアは、オジギソウに非常に似ている植物です。
一般的にミモザと呼ばれる品種は、このギンヨウアカシアになります。成長が早いので、2月下旬から3月上旬に花の見頃を迎えることが多いです。日本では、東北より西の地域なら地植えで育てることができるでしょう。
サンカクバアカシア
銀青色の葉っぱが特徴で、葉っぱの形が三角形なのが特徴的な変わった植物です。
花色は他の品種と比べると淡い黄色で、甘い香りを漂わせます。また、アカシア属の中でも耐寒性が低いので、日本では関東より西の地域でないと育てるのが難しいとされています。
ミモザを上手に育てるコツ
ミモザのお花を毎年楽しむには、上手に育てるコツを知っておく必要があります。
様々なコツがありますが、特におさえてほしいのは以下の3つです。
- 芯止めをして大きくなりすぎることを止めよう
- 根っこを触りすぎない
- 長く花を楽しむならドライフラワーがおすすめ
ミモザはとっても幹や枝が細く、伸ばしすぎると根から倒れてしまうことがあります。そのため、花が咲き終わったら、主幹の一番高い場所を切り落とす「芯止め」を行いましょう。
芯止めを行うことで、見た目も非常によくなります。
ミモザの根は、複数の方向に伸ばすのではなく、まっすぐ一本に伸びるタイプです。少しでも切り落としたり傷つけてしまうと、成長が止まってしまい枯れてしまうので、なるべく根は触らないようにしましょう。移植はできないので、植える場所を決めるときは慎重に行って下さい。
ミモザのお花をなるべく長く楽しみたいなら、ドライフラワーに加工することがおすすめです。ミモザは乾燥しやすいお花なので、ドライフラワーにするにはピッタリ。簡単な方法だと、逆さまにしておくだけで良いので、ぜひ加工してみて下さいね。
まとめ
ミモザというお花は実在しませんが、アカシアをミモザと呼ぶことがわかりました。
花言葉も良いので、フラワーギフトにもぴったりなお花です。開花時期を理解して、ぜひ旬の季節にミモザを贈ってみましょう。