幸運のお花とされるブラッククローバーは、グランドカバーとしても人気があります。見た目が少し怖いため、毒があるのではないか……枯れているのではない……などの疑問を持つ人も多いです。この記事では、ブラッククローバーの基本情報や、花の開花時期などを詳しく解説します。

 

ブラッククローバーのお花に関する基本情報

ブラッククローバーとはどんなお花なのでしょうか。基本情報を見ていきましょう。

 

学名 Trifolium repens cv.
別名 クロバツメクサ・クローバーティント
科名・属名 マメ科・シャジクソウ属
花色 白・ピンク
草丈 10〜20cm
原産地 欧州
開花時期 4〜5月

特徴

ブラッククローバーは、欧州原産でマメ科シャジクソウ属の草花です。シロツメクサの園芸品種で、別名「クロバツメクサ」とも呼ばれています。特別品種が分かれているわけではないので、シロツメクサの中でも黒い葉があるものはブラッククローバーに分類されます。

開花時期

ブラッククローバーの開花時期は4〜5月です。名前に黒が入っていますが、お花はシロツメクサと同じ白いお花を咲かせます。また、種類によってはピンクの花も咲かせるようです。どちらのお花も花序に20〜50個の花を付けるのが特徴で、上から見ると丸い形状をしています。

名前の由来

ブラッククローバーの和名である「クロバツメクサ」の由来は、江戸時代まで遡ります。

江戸時代にオランダから日本に贈られてくる荷物には、ブラッククローバーが衝撃を吸収するための素材として詰められていました。そこから、クロバツメクサという名前で呼ばれるようになったそうです。

ブラッククローバーの花言葉

ブラッククローバーの花言葉は「幸運」です。これは、四葉のクローバーが幸運の象徴であることが由来となっています。名前に「ブラック」とついていると、どうしても不運な花言葉があるのでは?と想像しがちですが、ブラッククローバーには素敵な花言葉が込められていますね。

ちなみに、花言葉ではありませんが四葉のクローバーには「希望」「誠実」「愛情」という意味も込められているので、覚えておきましょう。

ブラッククローバーのお花を育てよう!

緑色の中に黒い模様を持つブラッククローバーは、ガーデニングのアクセントとして非常に人気がある植物です。つると同じような特性を持っているため、庭一面を埋めることもできます。比較的簡単に育てることができますが、一歩間違えると手のつけられない状況になってしまうので注意が必要です。ここでは、ブラッククローバーの詳しい育て方について解説していきます。

育てる環境

ブラッククローバーは、日当たりがよく風通しの良い場所を好みます。そのため、明るく風の通り道となる場所で育てましょう。

日当たりを好みますが、直射日光は「葉焼け」の原因となるため、注意が必要です。特に真夏の日差しは非常に強く、ブラッククローバーにダメージを与えてしまうため、できるだけ西日の当たらない場所で管理をしましょう。どうしても直射日光をさせることができない場合は、日除けを付けるなどして明るい日陰を作ってあげてください。

水やり

直接地面にブラッククローバーを植えて育てる場合は、植え付け後に新たに水やりを行う必要はありません。自然に降る雨だけで元気に育つことができるでしょう。ただし、雨がなかなか降らず、葉がぐったりしていたら水やりをしたほうが良いです。

植木鉢で育てる場合は、表面の土が乾いてきたらたっぷりとお水をあげましょう。こまめに水やりをするというよりは、乾燥気味に育てるほうが元気に育ちます。

肥料

庭に直接植える場合は、肥料は必要ありません。自然の力だけで元気に育つことができるからです。

鉢植えで育てる場合はお花を咲かせる4月〜6月と、苗の生育期である6〜9月に液体肥料を与えてください。あまり肥料が多すぎると、草姿が乱れてしまうので月に1度の頻度で与えると良いでしょう。

植え付け・植え替え

植え付けの最適期は1年間で2回あり、4月と10月に行うのが良いとされています。植え付けは種から育てる方法もありますが、園芸店などに売っているポット苗を購入して植え付けると成功しやすいです。

ブラッククローバーは非常に根の発達が早いため、2年に1度植え替えをするのが好ましいです。植え替えは花が終わる5月か、根の生育期である9月に行いましょう。地植えの場合は植え替えの必要はありません。

株分け

ブラッククローバーを増やす方法として一般的なのが「株分け」です。

株分けと聞くと難しいのでは?と思う方も多いかと思いますが、ブラッククローバーの株分けは非常に簡単です。

使用するものは特にありません。ブラッククローバーが生えている場所を根まで掘り起こし、手を使って株分けをします。根が絡まっていてほぐしづらい場合はハサミを使用しても大丈夫です。株分けできた苗は、好きな場所に植え付けましょう。

ブラッククローバーの花に起きやすいトラブル

ブラッククローバーのお花に起きやすいトラブルは以下の通りです。

  • 茎の伸び過ぎ
  • 病気・害虫被害

2つの項目について詳しく解説していきます。

茎の伸び過ぎ

ブラッククローバーは放置しておくと茎が伸びすぎて、絡まってしまったり見た目が悪くなってしまいます。この減少は特に暖かい時期に起こることが多く、一度伸びてしまうと選定ができないため厄介な状態となります。

伸びすぎていると感じたら、早めに日光の当たらない場所で管理をするか、タイミングが合えば株分けをすると良いでしょう。

病気・害虫被害

ブラッククローバーが被害を受けやすい害虫は以下の通りです。

  • ハダニ
  • アブラムシ

ブラッククローバーはハダニの被害を受けやすいです。ハダニとは葉の裏に潜む害虫で、植物の汁を吸い取っていきます。被害に合うと、葉が白く染まってしまうため、黒い葉を楽しむことができなくなります。ハダニを見つけた場合は、なるべく早く殺虫剤で退治してください。水を嫌う植物でもあるので、葉水を随時行うことで予防にもなります。

また、アブラムシもブラッククローバーに付きやすい害虫です。

アブラムシもハダニ同様に、葉の裏について植物の汁を吸っていきます。群れで現れる事が多く、栄養を吸い取られてしまったりウイルスを媒介する可能性があるため、見つけたら早めに殺虫剤で退治しましょう。

まとめ

ブラッククローバーは「幸福」という素敵な花言葉を持つ植物です。黒いと少し邪悪に見えてしまいますが、シロツメクサと同様に素敵な花を咲かせます。

お花を楽しむのも良いですが、あまり大きく成長しないため「グランドカバー」としても人気です。上手に育てばふわふわな絨毯のようになるので、ぜひガーデニングに取り入れてみてください。