百合

花を贈るシーンは人生の中で多くありますが、どんな花を贈れば良いのか、わからない方もいますよね。

そんなときはプレゼントとしても人気のある「百合」がおすすめです。しかし、百合は色によっては花言葉が良くないものもあります。贈るときには注意したいものです。

そこで今回は、百合(ユリ)の花言葉や種類の特徴、百合の育て方についてお話していきます。

百合(ユリ)ってどんなお花?

百合はユリ科、ユリ属に分類される球根植物で原産地は北半球です。高温で乾燥した地域の環境を好み、花の色は白、ピンク赤、オレンジ、黄色、紫など色が豊富な花です。ここでは、百合という名前の由来や特徴、花言葉を紹介していきます。

百合の特徴

百合はユリ科の球根植物で5月から8月に白やピンク、黄色などの大きな花弁の花を咲かせます。風が吹くと、花が風で揺れる様子から「ゆり」といわれるようになりました。
百合は種類が約100種類あり、その中の15品種ぐらいが日本で自生しています。

百合は花色も豊富で、白、赤、ピンク、黄色、オレンジなどの色があり、特に切り花はプレゼントしても古くから愛されている人気の花です。

ユリの花が見頃の季節

ユリの種類や品種によっても違いますがユリは5月~8月に花を咲かせる植物です。特に白いテッポウ百合は6月~8月に花を咲かせる品種が多く花屋で出回るのもこの時期です。百合の見頃の季節は以下のようになっています。

カサブランカ 7月~8月

ヤマユリ   7月~8月

クルマユリ  7月~9月

ヒメユリ   6月~7月

オニユリ   7月

クロユリ   4月~5月

人気の品種はハウス栽培などでも年中出回っています。

百合の花言葉は花の色によって違う

キリスト教では白い百合が「マドンナリリー」が聖母マリアに捧げられた花であることから「純潔」のシンボルといわれています。

百合の花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」という意味があります。

 

  • 白い百合… 「純潔」「威厳」
  • 赤、ピンク…「虚栄心」
  • 黄色い  …「偽り」「陽気」
  • オレンジ …「華麗」「愉快」「軽率」

このように百合の花言葉は花の色によって違います。黄色は「偽り」「陽気」オレンジも「華麗」「軽率」という両極端の意味をもつ花言葉があるのでプレゼントするときは注意したほうが良いでしょう。

白い百合とクロユリの花言葉は怖い?

先にも述べましたが、白い百合の花言葉は「純潔」「威厳」という意味をもっており、白い百合のイメージにはピッタリの花言葉ですが贈るときの方法によっては花言葉が変わり、怖い意味をもちます。

白い百合を1本だけ贈ってしまうと花言葉が「死者へ捧げる花」という意味になってしまいます。白い百合は葬儀などで使用されることが多く「怖い」というイメージがついているようです。一方、クロユリの花言葉には「呪い」「復習」という意味をもっています。

これは、戦国時代の逸話に由来されて、武将が呪いの言葉を残したということから、この花言葉がついたようです。

ただ、クロユリの花言葉も不吉な花言葉だけではなく「恋」という花言葉もありアイヌ民族では好きな人の近くにクロユリを置き、相手がクロユリを手に取れば結ばれるというエピソードがあります。

日本原種!野生百合(ユリ)の種類

百合

百合にはたくさんの種類がありますが、7種類が日本以外では見られない原種百合があります。ここでは、その中でも人気のテッポウユリ、ササユリ、ヒメサユリの3つの百合を紹介します。

テッポウユリ

原産地は沖縄で、銃口がラッパに似ていたことから「ラッパ銃」と呼ばれています。
ラッパのような形状の大きな花と真っ白な花の色が特徴。庭植えや切花に多いです。
6月~8月に純白で細長い筒状の花を横向きに咲かせます。

地域、気候によっては5月から咲きはじめることもあるようです。
タカサゴユリにも似ていますが、タカサゴユリよりも小型で、他の種類のユリよりは香りも強くなく優しい香りです。

ササユリ

日本特産で日本を代表するユリで四国、九州に自生します。
葉や茎が「笹」に似ていることから「ササユリ」と名づけられています。

5月~7月頃に淡いピンク色の花を咲かせ、地域によっては「ササユリ」「ヤマユリ」と呼ぶようです。

ピンク色の花を咲かせるオトメユリ(ヒメサユリ)もありますが、ササユリの花粉の色は赤褐色、オトメユリの花粉の色は黄色なので花粉の色の違いで区別します。

ヒメサユリ

ヒメサユリは日本にしか自生しておらず、日本では、福島、山形、新潟などの一部の地域にしか分布していない貴重なユリです。

開花時期は6月~8月で、別名オトメユリとも呼ばれるユリ科の植物で、大きさは高さ30㎝~50㎝です。

1つの茎に1~3個のピンク色の花は、横向きからやや下向きに咲きジョウゴの形をしているユリの中でも匂いが強い花です。

百合(ユリ)の育て方

球根

百合は秋植えの球根植物なので、10月~11月が球根を植える時期として最適で、鉢植えや地植えにして育てられます。

百合の土は赤玉土6、腐葉土を4混ぜた土がおすすめです。用土も百合の品種によって使い分けるのも良いかもしれません。
球根は状態の良いものを選ぶようにしましょう。

キズがない先が針の先端のように尖っている球根を選び、皮に光沢があるものがおすすめです。ここでは百合の育て方についてお話していきます。

球根の植え方(種まき)

  1. ① 球根の高さの3倍ぐらいの直径で深さがある鉢を選びます。
  2. ②鉢底石を敷いた鉢の上に土を入れます。
  3. ③球根の高さの3倍ぐらい土を掘って植えます。
  4. ④球根同士の間は球根1~2個分空けます
  5. ⑤球根の上に土を被せます。
  6. ⑥球根が発芽したらしっかりと水やりをします。

植え替え方法

  1. ①植えつけ場所を30㎝くらいの深さに掘っておき、耕して土作りを済ませておきます。
  2. ②球根2~3個分の深さを植えられるよう植える穴を作ります。
  3. ③植える穴に球根を並べます。
  4. ④植えつける間隔は、球根2~3個分空けます。
  5. ⑤球根の上に土を被せます。
  6. ⑥植えつけたらしっかり水やりをします。

地植えに植え替えした場合には、間違って掘り起こしてしまわないよう、植えた場所がわかるように印をつけておきましょう。

植え替えの時期は10月がおすすめです。
10月が一番百合の球根に負担を与えずに植え替えすることができます。

新しい鉢に植えるときは、鉢底石を多めに敷き土の中の通気性を良くします。
鉢植えの場合は、年に1回植え替えると良いでしょう。地植えの場合は、2~5年は植え替える必要がありません。

百合を育てるコツ

百合の球根は暑いのが苦手です。風通しが良く明るい環境を好みます。
梅雨明けや夏の気温が高い時期には、直射日光が当たらない場所に植えてあげるようにしてください。

百合の種類によっては半日陰を好む花もあります。
また、水捌けのよい土と適度な水もちが必要ですが、梅雨は土が雨に濡れ続けてしまわないように室内に移動するようにしましょう。

また、百合の水やりのコツは、水やりのタイミングです。

土が完全に乾いてから、たっぷりと水やりすることです。鉢植えの場合は鉢から水が出てくるまで水を与えるようにしましょう。あまり水やりをすると根腐れをおこしてしまうので注意しましょう。

百合(ユリ)をプレゼントする際のポイント

結婚

結婚式

カサブランカは百合の1種で「雄大な愛」「高貴」などの花言葉をもっており、その美しさと存在感で結婚式にも多く使われています。
「高貴」という花言葉にも相応しい上品で華やかな雰囲気を演出できます。

結婚式に使うなら 純白の百合がおすすめです。
特にカサブランカの「キャスケードブーケ」は、挙式用ブーケして使用されることが多く純白のウエディングドレスにピッタリです。

開店祝い

ビジネス上の開店祝いでも百合が贈られることが多く純白の百合は「新しい門出」をお祝いするのにピッタリの花です。

「これからの人生がパッと花開きますよ」にとの願いをこめて贈る大輪の百合は華やかさでも人気です。

花束、アレンジメントなどがありますが、大輪のオリエンタルハイブリッドはスタンド花はおすすめです。少々香りがありますが、
最近では、希少価値のある八重咲という品種の百合が、年々人気が増え注目されています。

葬儀

百合は高貴なイメージで冠婚葬祭のシーンでも多く使用されている花です。故人の枕元に飾る枕花としても使用されています。

故人に寄り添う形で枕元に飾るのでトゲがなく大きすぎない花ということから百合が相応しいのです。また、供花や献花としてもよく使われています。
白を基調とした落ち着いた色合いの花には百合がピッタリなのです。

まとめ

百合は種類が約100種類あり15品種ぐらいが日本で自生しています。百合の見頃の季節は、種類や品種によっても違いますが、5月~8月に花を咲かせます。
百合には色によっても花言葉が違います。

百合は球根を植えて自宅でも育てることができるので、ぜひコツを掴んで育ててみてくださいね。